抗がん剤を使用すると自己防御力はどう変化しますか?

ある種の抗がん剤は自己防御力を悪化させることが判っています。
細胞の新陳代謝に対しては、細胞内外の酸化と酸性を著しく亢進します。
また末梢微小循環を悪くして、いわゆる低酸素症を起こします。
その機序については、はっきりしていません。
末梢の低酸素状態は細胞内の嫌気的解糖系は働くものの、TCA回路・電子伝達系は働きにくいのです。
当然エネルギー産生の大半はTCA回路・電子伝達系ですので、エネルギー産生が悪くなります。
同時にエネルギー産生を嫌気的解糖系でまかないますので、この系の最終産物はピルビン酸→乳酸ですから
細胞の酸性もとても亢進します。
また末梢微小循環の悪化によって、細胞から出る二酸化炭素の除去も進まないので、
細胞内外はさらに酸性になります。
癌患者さんの細胞内検査から癌患者さんでは、細胞内の酸性の亢進が著しいことが分かっています。
従来から酸化ストレスを問題にしていますが、実は一番問題になるのは、細胞の酸化よりも酸性の亢進と
考えて間違いありません。
癌の発生が細胞の新陳代謝の低下によるものですが、抗がん剤治療によって、その時の癌は消えるけれども、
更なる癌化細胞の誕生を助長することになると考えられます。
そこで抗がん剤治療を行う場合は、定期的に細胞内検査を受けていただき、
細胞の酸性・酸化の亢進を診る必要があります。
そして何よりも還元電子治療をはじめ、種々の治療により細胞の酸性・酸化を徹底して改善すべきであります。

 

 

2014年11月07日